W杯北中米大会の開幕に合わせて「蹴球世界一決定戦開幕」を描いたら、日本はチュニジアに4-0で大勝。死の組と言われたグループリーグを1勝2分け、勝ち点5でオランダに続くグループ2位で予選突破!!
続編を描くしかないですよね(笑)
ユニフォームも選手の顔も公式ロゴも一切使わない。でも、それでも日本代表にエールを送りたい。そういう気持ちで今回も描きました。

今回のテーマは「大正時代の記念絵葉書」
前作は、大正浪漫の女性がサッカーボールを蹴るというシンプルな構図でした。私自身、とても気に入っている作品です。
ただ、組別予選突破という「慶事」を祝うなら、もっとふさわしい表現があるのではないか。そう考えて思い浮かんだのが、大正時代の記念絵葉書でした。
明治・大正期には、国家的な慶事があるたびに記念絵葉書が数多く作られました。「奉祝」「日本万歳」といった文字、豪華な装飾フレーム、漢字だけで構成されたタイポグラフィ。その世界観そのものを、一枚のイラストとして再現してみよう。それが今回のコンセプトです。

八咫烏を腕に乗せる
今回の作品でいちばん力を入れたのが、八咫烏(やたがらす)です。
八咫烏は日本神話に登場する三本足の烏で、神武天皇を勝利へ導いた「道案内の神の使い」とされています。日本サッカー協会(JFA)のエンブレムのモチーフとしても知られています。

著作権の関係で公式エンブレムそのものは使えません。でも、神話上の存在である八咫烏を描くことは何も問題がない。むしろ、エンブレムよりも「本物」に近いものが描けると思いました。
袴姿の女性が腕を伸ばし、翼を広げた八咫烏を乗せる構図。もし大正時代にサッカー日本代表が存在したなら、勝利を導く存在はきっとこの烏だったはず。ラフを描いた瞬間、これだと思いました。

格子柄の着物と、革製のボール
前作の着物は白無地でした。今回は紫と白の格子柄(チェック柄)にしました。
大正時代は西洋文化が流入した時代です。洋風のチェック柄を和装に取り入れるのは、当時の「ハイカラ」な感覚にも合っています。深い藍色の袴との組み合わせが、思った以上に大正らしい和洋折衷の空気感を出してくれました。
足元のサッカーボールにもこだわっています。現在の白黒ボールではなく、1900年代初頭に実際に使われていた革製の茶色いボールを参考にしました。大正時代の世界線にサッカーがあるなら、ボールもこの形のはずです。細部までこだわると、作品全体の説得力が変わってくる気がしています。

「日本万歳」を四隅に隠す
フレームとバナーを配置したあと、四隅に漢字を入れることにしました。
左上「歳」、右上「万」、左下「本」、右下「日」。四隅を合わせると「日本万歳」になります。
大正時代の記念絵葉書や錦絵に倣った遊び心です。気づく人には気づいてほしいし、気づかなくても絵として成立するように配置しました。
上部のバナーには「蹴球世界選手権組別予選突破記念」。現代なら「ワールドカップ・グループステージ突破」と表現するところですが、大正時代の人が書いたらどう表現するだろう。そんな想像を膨らませながら一文字ずつ決めました。実際、サッカーは当時「蹴球」と呼ばれていましたから。

エフェクト前とエフェクト後
仕上げに和紙テクスチャとエフェクトをかけています。
エフェクト前は色が鮮やかで、キャラクターの表情もはっきり見えます。エフェクト後は全体の色調が落ち着き、100年前の印刷物のような空気感になります。どうやってこの質感を作っているのか?そこは企業秘密ということで(笑)
用途によって使い分けるのも面白いと感じています。SNSや海外プラットフォームでは完成版を。ブログでは制作途中やビフォー・アフターも含めて紹介する。このブログがまさにそれです。


奉祝、日本万歳。次はブラジル戦へ
日本代表は見事にグループリーグを突破し、決勝トーナメントへ進みました。
次の相手は優勝5回を誇る強豪ブラジル。簡単な試合にはならないでしょう。でも、勝利へ導く八咫烏が羽ばたく限り、日本代表はさらなる高みへ昇れるはずです。
この作品が、日本代表へのささやかな応援になればうれしいです。
奉祝、日本万歳。頑張れニッポン!!

著作権と画像使用については、こちらの記事で詳しく書いています。
→ AIに「その画像は使えません」と止められた話【AI活用術・第10回】

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