AIに「その画像は使えません!!」危うく著作権侵害するところだった話【AI活用術・第10回】

AI審判員に著作権違反で赤カードを出される50代男性
スポンサーリンク

いやぁ、本当に危ないところでした。

しかも、2回も。

ブログで使う画像を選んでいたときのことです。

「この画像、雰囲気がぴったりだな。」

そう思ってClaudeに見せると、返ってきたのは意外な一言でした。

「その画像は使えません。著作権があります。」

……え?

でも、その作品はパブリックドメインのはず。「古い作品なんだから自由に使えるんじゃないの?」そう思いました。

ところが、それは半分だけ正しく、半分は間違いだったのです。

この体験を通して私は、作品の著作権」と「画像そのものの権利」は別物だということを学びました。

もしあのまま何も考えずに公開していたら。後になって著作権侵害の指摘を受けていたかもしれません。

今回は、AIに止められて初めて気付いた「画像の著作権」について、実体験をもとに書いてみます。


目次

パブリックドメインでも安心とは限らない

私も最初は勘違いしていました。「著作権が切れている作品なら画像も自由に使える。」そう思っていたのです。

ところが実際には、作品そのものその作品を撮影・スキャンした画像では権利が別になる場合があります。

例えばこんなイメージです。

作品作品の著作権画像の権利
橋口五葉の版画✅ 著作権は消滅⚠️ スキャン画像には権利が残る場合がある
古い写真❓ 確認が必要⚠️ 撮影者や出版社の権利が残る可能性
自分で描いたイラスト✅ 自分✅ 自分

この違いを、私はまったく知りませんでした。

よくある誤解:ぼかせば使えるんじゃないの?

ここで一つ、私も考えたことを正直に書いておきます。

「ぼかしを入れれば使えるんじゃないか?」

答えは、使えません。

ぼかしは「見えにくくする」だけで、著作権侵害という事実は変わりません。法的には「著作物を無断で複製・加工して掲載した」という行為そのものが問題であり、ぼかしはその免責にはならない。むしろ「意図的に加工して使った」と判断される場合もあります。

表にまとめるとこうなります。

方法使用可否理由
©マーク付き画像をそのまま掲載❌ 不可著作権侵害
©マーク付き画像にぼかしを入れて掲載❌ 不可複製+加工しても侵害は変わらない
出典不明の古い写真を掲載❌ 不可権利者が存在する可能性がある
Wikimedia Commonsなどライセンス明記の画像を使用✅ 可ライセンスが明確
自分で描いたイラスト・撮影した写真を使用✅ 可自分が著作者
作品名を文章の中で言及するだけ✅ 可画像の複製ではない

ぼかしが有効なのは、人の顔などプライバシー保護の文脈であって、著作権とはまた別の話です。

この前提を頭に入れた上で、私が実際にやらかしかけた2つの体験を書きます。


一回目。本当に危なかった

最初に止められたのは、橋口五葉の作品でした。

私のイラスト「櫛(Kushi)」は、橋口五葉の「髪梳ける女」から大きな影響を受けています。だから記事でも紹介したくなった。

ネットで見つけた画像を貼ろうとして、Claudeに見せたところ、

「©表示があります。この画像は利用に注意が必要です。」

と指摘されました。

その瞬間、「危なかった……。」と思いました。

作品はパブリックドメインでも、その画像には別の権利が存在していたのです。最初の表のとおり、橋口五葉の版画そのものは著作権が消滅していても、それをスキャンした会社の権利は別に残っていた。そういうことでした。


二回目は、自分で止まれた

数日後、また同じことが起きました。

明治〜大正時代と思われる、女子サッカーの古写真。大正時代の女性とサッカーをテーマにしたイラスト解説記事(蹴球世界選手権組別予選突破記念)を書いていて、「これは雰囲気が出そう。」そう思った瞬間、橋口五葉の記事を思い出しました。

出典が分からない。撮影者も分からない。権利も確認できない。

そこで今回は、自分から「やめておこう。」と判断しました。最後にClaudeにも確認。答えは、「使わない方が安全です。」でした。

一回目はAIに止められ、二回目はAIと一緒に学んだ知識で自分が止まれた。これが今回、一番大きな収穫でした。


AIは便利なだけじゃない

AIというと、画像生成や文章作成ばかり注目されます。でも私が今回感じたのは、AIはブレーキ役にもなるということでした。

人間同士なら、「このくらいなら大丈夫じゃない?」となる場面でも、AIは感情なく、淡々と「それは危険です。」と教えてくれます。

私はこの「空気を読まないAI」が好きです。だからこそ、私も冷静になれました。


「知らなかった」は通用しない

著作権は、違反した瞬間に問題になります。「悪気はありませんでした。」「知らなかった。」それだけでは済まない世界です。

だから私は今、画像を使う前に一度AIにも確認するようになりました。

もちろん、AIの判断も100%ではありません。最終的にはライセンスや配布元を自分で確認する必要があります。それでも、一度立ち止まる習慣を作ってくれたことには感謝しています。


結果的に記事は良くなった

結局、橋口五葉の記事には画像を貼りませんでした。女子サッカーの記事も、自分のイラストだけで構成しました。

最初は少し物足りないと思いました。でも読み返してみると、むしろ記事は締まりました。読者が「その作品も見てみよう。」と自分で調べたくなる。そんな余白が生まれた気がしています。

大正浪漫スタイルでワールドカップを描いたイラスト制作の話は、こちらにまとめています。よかったら合わせてどうぞ。

大正浪漫でワールドカップを描く。八咫烏と袴の女【蹴球世界選手権組別予選突破記念・イラスト制作過程】


AIは道具であり、ときに監視役でもある

54歳になってから新しいことを始めると、「これ、本当に大丈夫かな?」と迷う場面が増えました。著作権も、その一つです。専門家へ毎回相談することはできません。

だから私は、迷ったらAIにも聞くようにしています。

やりたいことを手伝ってくれる。だけではなく、危ないときには止めてくれる。今回の出来事で、AIは道具であり、ときに監視役でもある。そんな存在なのだと実感しました。


次回予告

次回は少し笑える話です。何気なく描いていた昔の作品が、思わぬキーワードでGoogle検索に引っかかっていました。そのキーワードとは……「大正下着事情」。まさかそこから読まれるとは思ってもいませんでした(笑)。

スポンサーリンク
AI審判員に著作権違反で赤カードを出される50代男性

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コロナ禍をきっかけに絵を約40年ぶり?に描き始める。「心に残る1枚を」をテーマに色々なジャンルで絵を描いてます。

コメント

コメントする

目次